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メンバーが自ら考え、動き出す育成術

メンバーとの関わり方に着目する

ミドルマネジャーから
「部下が自発的に動くようになるにはどうしたらいいのか?」
と、よく相談されます。

おそらく、メンバーに対して、
・言われないと動かない
・指示したことはやるけど、それ以上のことはやらない
という悩みを抱えていらっしゃるのでしょう。

同じような悩みを抱えているミドルマネジャーは少なくないと思います。

では一体どう解決すればいいのか?

結論から言ってしまえば、この類の悩みを解決するには、メンバーへの関わり方をアップデートする必要があります。というのも、メンバーに期待するあまりどうしても上司側の思いが強くなってしまい、その結果“自分本位”の関わり方になってしまっているミドルマネジャーをたくさん見てきました。

メンバーに対して期待し、思いを持つことは悪いことではありません。むしろ、部下思いの上司と言えるでしょう。ただ、その期待がずれてしまっていると、メンバーとの気持ちのすれ違いが生じます。その状態を放っておくと「メンバーが自発的に動かない」なんてことも起こり得るのです。

ですから、まずは「自身の現状の関わり方はどうなっているのか」に着目してみるといいでしょう。

多くのミドルマネジャーが陥りがちな“自分本位”の関わり方

皆さんの関わり方は“自分本位”になっていないでしょうか。
以下、該当する項目にチェックしてみましょう!

□ メンバーと会話すると、自分が7〜8割以上話している
□ 日頃、伝えなくても、自分の期待はわかってくれていると思っている
□ メンバーは指示したことをやらないことが多い
□ メンバー自身が目指していることをちゃんと聞いたことがない
□ メンバーが行動しないのは「やる気がない」と思っている

さて、いくつチェックが付きましたか?
一つでもチェックが付いた方は“自分本位”の関わり方になってしまっている傾向があります。というのも、どれも相手にフォーカスを当てていれば異なった行動になることばかりだからです。

ただ、ご自身を責める必要はありません。チェックが付いた方はメンバーとの関わり方を見直すサインだと受け取ってみるようにしましょう。

“自分本位”から“相手本位”の関わり方へ

一つのやり方を示すと、
「もしかすると部下は自発的に動かないのではなく、動きたくても動けないのではないか?」
と考えてみるようにします。
そうすると、部下の立場になって「動きたくても動けない」原因を探るようになります。

「自分の考えに自信が持てないのかもしれない……」
「失敗したら責められると考えてしまうのかもしれない……」

こうして、考え方を「部下目線」に変えてみることで、これまで考えていなかったことに気づけるようになります。そうやって“相手本位”の関わり方になるからこそ、メンバーははじめて本気で「自発的に動く」ようになるのです。

メンバーは決してやる気がないわけではありません。「動き方」がわからないだけなのです。そんなメンバーに対して「どう動けばいいか」を自分で気づかせる。これがミドルマネジャーに求められる本当の関わり方なのです。

今回、“相手本位”の関わり方について取り上げたのは「熱中する組織」へ変革していこうと思えば、メンバーに対する関わり方のアップデートは必要不可欠ではないかと感じるからです。私の経験上、それは容易なことではありません。

だた、毎日、少しずつでも“相手本位”の関わり方を積み重ねることでアップデートが可能になり、そればかりかメンバーとの信頼関係も築けます。それこそが「熱中する組織」へ変革する第一歩になるのではないでしょうか。

“相手本位”の関わり方について、是非、ともに実践していきましょう!

次回も楽しみにして頂ければと思います。